◆田んぼだより

平成21年10月号

《江刺金札米米寿記念稲刈り》

9月24日 岩手県奥州市江刺の金札米の原種「陸羽132号」の稲刈りをしてきました。 5月の田植えに続き、米寿のお年寄りと、地元江刺区稲瀬小学校の5,6年生と一緒に作業。 田植えよりも泥だらけにならないためか、子供たちも順調に作業が進んでいました。

88年前に東京市場で、食味が良くて高値取り引きされて「金札米」といわれた「陸羽132号」は、現在の金札米である「ひとめぼれ」に比べて20センチくらい稲穂の瀬が高く、倒伏していました。倒れた稲の刈り取りは容易ではありませんが、これがその後の倒れにくい品種(瀬が低い)の開発につながったのでしょう。写真は短いのがひとめぼれ、長いほうが陸羽132号です。

地元の小学生も稲刈りのお手伝いはあまり慣れていないので、作業前に先輩からけがのないように技術指導。

ひとつの田んぼに小学生と米寿の方とが一緒に入って、昔の体験談などを言い伝えながらの作業。 これぞ日本文化の伝承の瞬間、現場です!この中から百姓が出てほしいと願う米寿の方たちでした。

米寿の方々も、足取りしっかり、そして笑顔で会話も弾んで充実した作業でした。

周りは「ひとめぼれ」の田んぼ。まだ収穫には10日ほど早いので、「陸羽132号」だけお先に収穫完了! 半月ほど乾燥させて、10月に「ぬか釜」で焚いて、いよいよ懐かしい原種の試食です!

日ごろの「江刺金札米ひとめぼれ」の美味しさに感謝をこめて、参加者(江刺の地元の方々)に 二代目金札米である「ササニシキ」の新米を「ぬか釜」で焚いて、おにぎりを作っておふるまい。

150個作りました。日の丸をあしらった梅干しにぎりにしてみました!

小学生も、米寿のお年寄りも、よろこんでおにぎりの美味しさ、ありがたさを頬張りました! 田んぼ仕事のあとのおにぎりはいつも格別です。 ぬか釜おにぎりを喜んでいただけて、少しでも日頃の感謝のお返しができて嬉しかったです。

新潟のはせ掛けと違い、岩手江刺(東北の平野部では多く)では収穫したイネを棒掛けにして干しています。 今年も金札米は収量も順調で、たわわに実り、良いお米の一年が送れました。 そして何よりも金札米の米寿記念行事の盛り上がりが、さらに今後の地元での生産意識の高まりにつながり、明るい未来がますます拓けてきました!

店主 岡野真吾