◆田んぼだより

平成19年11月号

《 岩手県江刺「金札米ひとめぼれ」ぬか釜紀行 》

私が一番美味しいと惚れ込んでいる岩手県江刺ひとめぼれ(ブランド名=金札米)の産地に今年も行ってまいりました。

生産者の方々、生産を支援するJA職員の方々、街全体を支える市職員の方々、そして地元消費者の方々と「産業まつり」という収穫を祝う一大イベントでふれあい、一緒に作業をしていく中で、その団結力、思いやり、純情さ、そして実行力に心を打たれ、お米の美味しさのうらにある秘密をあらためて感じさせられました。

東京という大消費地でのごはん屋を通してたくさんのお米を炊き、食べ比べている私にすれば、江刺ひとめぼれ(金札米)の美味しさに地元の方がもっともっと自信を持っていただいてよいと思いますが、謙遜される生産関係者の方々の控えめな姿勢が、12回連続での食味「特A」評価、「環境保全型農業コンクール優良賞」などの受賞後もさらに基本の徹底と研究、協調を重んじた生産を続ける向上心につながっているのでしょう。

また、若い世代の男性、女性との会話からは、街の現実や未来予想図から目をそらすことなく、しっかりと向き合って、この地で立ち上がり、地域とともに明日への階段を昇って行こうという力強いハートを感じさせられ、江刺のさらに明るい明日が見れました。 今年は新潟に続き、江刺でも「ぬか釜」で金札米を炊いて地元消費者の方々に試食していただきました。

いつも食べているはずの金札米がこんなに美味しいとは、と喜んでいただき、よそ者なのに地元米の美味しさをお伝えすることができたことに「ぬか釜」のチカラに感謝、今回のぬか釜の所有者で強力な実行力でリードしてくださった小泉稲作部会長に感謝いたします。今年も岩手県江刺でおにぎり職人冥利につきる体験をさせていただきました。

今後は代々木本店でも江刺の方々と一緒に金札米の美味しさへの感謝デーを企画して、東京の皆様に江刺の方々の人柄と美味しさをお届けしたいと思っております。10月最終週より江刺ひとめぼれの新米がご用意できました。店内のお食事はもちろん、お米の宅配でもお求めいただけますのでお申し付け下さい。

店主 岡野真吾